「つーか、いいね。ろうそくの灯りって」
「うん。なんかあったかい雰囲気だね」
うっとりと炎を見つめる。そのろうそくの向こう側で、駆くんは笑った。
――にや。
「ちげーよ。……ムードでるねっていう意味」
あたしが座るソファに移った駆くんは、あたしの頬に片手を添えて、唇を重ねた。
「……今宵、大好きだよ」
あたしも好き、そう言いたいのに言わせてくれない。
「ん……っ」
いつの間にかソファに押し倒されたあたしは覆いかぶさる駆くんの唇をうけいれて。
「……深く」
あたしの口の中に侵入する。
もう……頭の中が真っ白。
「か、けるく……」
唇から離れたと思ってすぐ、耳に舌の感触が這う。
「……やぁ……んんっ」
ぞくぞくっと背筋が伸びあがった。
首、襟もと、キスを落とす駆くん。あたしは必死で声をこらえたけど。
「……えろ。もっと鳴いて」
駆くんの舌は容赦しない。



