苦し、でもあったかい。嬉しい。
駆くんがここにいる。
「そんなころに駆くんが突然女の子と絡まなくなったのも、なんか不安になった」
「え……。それでなんで不安になるのかマジでわかんないんだけど」
「だって突然変わったから。何かあったのかもって思うじゃん」
「乙女心は複雑だな」
あぁもう、馬鹿にしたみたいにいうんだから。
「いつもあたしの都合なんてお構いなしだったのにあたしに都合あわせたり……とにかく急に態度が変わったんだもん。なんかすごく不安になって……疑心暗鬼に……」
「そういうのって普通、めちゃくちゃ大事にされてるって捉えない?」
「え……でもなんでいきなり?」
「さっきも言ったけど、今宵の一途さに刺さったからです。もうめっちゃくちゃ好きって思った」
そうなんだ……。
そんなにおもってくれたのに。
「……でもあたし浮気しちゃったよ……?」
涙がまた溢れてくる。



