「あ……っ」 膝ががくっとして崩れ落ちそうになった。 「おっと……あははっ、大丈夫?」 抱きかかえられたあたしの心臓は飛び出そうなのに。 反対に駆くんは、なんでそんなに楽しそうなの? 全然理解できないよ……! 「離して……!」 「やだ」 にーっと笑う駆くんの意地悪な顔。 「つーか、すげー心臓鳴ってんね?」