「シャワー浴びてて。俺タオルとか持ってくる。ちゃんと鍵閉めろよ」



バタンとシャワー室の扉が閉じられて、向こう側のカーテンを閉じる音がした。



あたしは言われた通り鍵を閉めてから、墨色の滲んだ体操着を脱ぐ。


お気に入りだった白い下着も墨汁で真っ黒……。


……ってそんなことで気を間際らせようとしてもだめ……。


駆くんが頭から離れないよ……。


しばらくすると駆くんが戻ってきて、シャワー室の向こうから声が投げかけられた。


「保健室で着替えとか借りてきたよ。新品しか貸せないってことで、あとで新品買って返せって」


「……え? うん、ありがとう」


「俺、そっちの床で寝てるわ。ごゆっくり」



着替えって? 制服あるんだけどな。


そう思いながらシャワー室の扉を開けると、かごに入っていたのはバスタオル。


……新品、でもなさそうだけど。



まぁいいや、買って返そう。



そう思って手に取ったら、タオルの下に隠れていたものに目を疑った。