「だって駆く、次授業さぼったら補習って!……あ」


ぷつっと音がして、電話が切られた。


ううん違う、あたしのスマホの充電が切れたんだ……!


……どうしよう、サボらるわけには……。





ってそうだ……! スマホって手段があった。

駆くんにメッセ―ジを送る前に地図アプリを使えばよかったんだ……!


なんで気付かなかったの……。

あたし……本当に何やってるんだろう。



仲間外れにされて、挙句道に迷って、駆くんを巻き込んで……。


あたしのせいで駆くんは補習になっちゃう。


……ごめん、駆くん。


ぷくっと浮かび上がる涙。零れ落ちて濡れたスマホをポケットに仕舞った。



罪悪感に、不安に、自分へのいらだちに、ただ涙があふれる。