台車一つの身になった心細さに「どうしよう」と言う声が弱々しくこぼれた。


丸のついた地図を眺める。


……とにかく行かなきゃ。


ガラゴロ……道を行く台車の音がやけに響いて聞こえる。


いつのまにか涙が浮かんでいて、傷ついたってことをやっと自覚した。


……仲間はずれにされちゃった。


体操着のポケットからハンカチを取り出して涙を拭って、また台車を押す。


ルイちゃんは、今どこかな。


合流できないかな。