……もっと深く。

求め合うみたいにキスを交わす。


真っ赤な顔、潤んだ瞳。


全部理性をぶち壊しにかかってくるよね。


「今宵……」


首もとのリボンを指先で触れたとき。


キーンコーンカーンコーンと間抜けに昼休み終了のチャイムが鳴った。


「……チャイムっ」


真っ赤な顔をした今宵が、俺の体を両手で押して、起き上がった。


「……はぁ……もう、ドキドキしたぁ……」


縮こまっていうなよ。かわいすぎんだよ。


えーーー。つーか、終わり?


「駆くん、もうそろそろ行かなきゃ……」


「えー? なにこの不完全燃焼」


「あと一回さぼったら補習なんだよ……! 行こう!」



食べかけの弁当を容赦なく片づけられて、手を引かれる。


重すぎる足取りの俺をせっせとひっぱる今宵って、ホント可愛いよね。