【完】俺様彼氏は、甘く噛みつく。

信じられないくらい強い鼓動。


あれ?
あの人って……。


「……続き、する?」


女子生徒に向けられた甘い声に、なぜかあたしまでどきっとさせられる。




男子生徒の横顔がはっきりと見えた。



やっぱりそうだ……。



あのひと、あたしがお弁当をひっくり返しちゃった、あの爽やかな王子様みたいな……駆くん。



って、
こんなことするひとなの……!?


女子を見つめながら彼は艶っぽくネクタイを緩めた。


唇がいたずらっぽく弧を描いている。


な、なにこれ……。
わからないけど、目が離せない。


その時。