今日は赤塚高校の文化祭、俺とおそ松兄さんとカラ松は悪魔と女神の禁断の恋っていう
よくありそうな内容の劇をやることになった。

まぁ劇っていっても役をするのはカラ松とおそ松兄さんだけで僕は裏方だから楽なんだけどね

おそ松兄さんは主役の悪魔役で、
女神役の女の子とイチャイチャできる!!!!
ってとんでもなく張り切ってたけど、
カラ松は演劇部だし練習で見る限り結構様になってはいた。

衣装もクラスの女子たちが凝って作ってたから、普通にクオリティーが高くて驚いた。
おそ松兄さんの悪魔の角だったり羽だったり
妙に似合ってた。
カラ松の神父も来たあとのクソ顔がなかったら、いい感じだった。

でも、やっぱり舞台は大変で役作りをしたり
セリフを覚えたりと家でも練習したり苦労していた。

まぁ僕はそういうのもないし気軽に行こう

って、思ってたんだけどなぁ?!?!
なんっで僕が女神役やらないといけない訳!?

チ「オイッ!カラ松!どういうことだよ!何で俺が知らない間に俺が女神やる前提で話が進んでんだよ!」
カ「いや、これは少し訳があってだな、
元々女神役の子が体調不良で休んでしまって、
チョロ松なら俺とおそ松の練習を聞いてたから女神のセリフ覚えてるだろ?」
お「そうだよぉチョロ松ならいけるって、
てか、これで女神役やりきったらあの子から何かお礼してもらえるかもよ?」
チ「え?そうかな?」
お「うん、((多分」
チ「えぇ?えへ、えへへへへ、しょうがないなぁ」
お(チョロいな)
カ(あぁ、チョロい)

いや、僕もやるって言っちゃったよ?でも、衣装こんな?!!頭につける葉で作った冠は分かる
でも、ワンピースって!しかも白の!

ト「アッハハハハハ!!!!えっ!?何?チョロ松兄さん女神やんの?お腹痛いいいひひひ!!!ハハハハハハ!!!」
一「だぁっはははははははは!!!」
十「………………………………」
チ「うるさいなぁ!!しょうがないだろ?!
僕しかセリフ覚えてるやついないんだから!!」
ト「おそ松兄さんとかカラ松兄さんは似合ってるけどチョロ松兄さんが女神あっはははは!!!」
チ「……ここまで来たら完璧に仕上げてやるお前らの腹筋殺してやるよ」


『これから3年1組の舞台が開演となります。
席にすわってお待ちください。』


神父「女神様どうか諦め下さい悪魔との恋など虚しいだけだ。」
女神「ですが、私は悪魔さんを愛しています。
例え種族が違くても愛し合うことは出来ます。それではダメなのでしょうか。」
神父「ですが、決して認められるようなものではない、それを分かっておられるのですか?」

ト「あっはははははは!!(小声)チョロ松兄さん仕上げてきたぁ!はっははは!!(小声)」
一「誰だあいつ!ゲホッゲホッ!w」
ト「いやぁ、逆に尊敬するw」


十「……ね!気持ち悪いくらい、しっくりくる!」


ト一「「えっ?…」」
一「確かに…なんだろう、違和感がない?」


悪魔「女神様、俺はもう覚悟は出来てる。一緒に逃げよう!」
女神「えぇ、私はあなたと一緒なら何処へでも構いません!」
お「………………」
チ「?オイッ!おそ松兄さん!台詞!!(小声」
お「…ハッ!!チョロ松!!!!」
チ「えっ?」

『ガシャン!!!!!』

僕の真上にあった照明が落ちて、
ガラスが割れるような大きな音が体育館に鳴り響いた。

十「兄さん!?!?!?」
一「嘘だろ?!」

僕は何も動けなかったのにおそ松が僕を突き飛ばしてくれたおかげで少しも怪我はなかった。
でも、その代わりにおそ松は足に怪我を負って
血が出ていた。

カ「おい!おそ松!!おそ松!!!」
チ「おそ松兄さん!!!」

一松、十四松、トド松の3人も舞台に上がってきた。

ト「兄さん!!」
十「おそ松兄さん!!」
一「早く、、早く!救急車!!!!!」

その時、おそ松兄さんが血を流しているのを見て頭の奥が痛くなった。

?『おい!!!!起きろよ!』

ちょうど今の僕とおそ松みたいな格好をした2人の片方が倒れている?のか?分からないけど
でも倒れている方のよく見えない顔が、とても切ない顔をしているようで胸が苦しくなった。
そんなことを思っていたら、おそ松がこっちを見て、

「女神……様…」

なんて言って笑ったんだ。