体育祭が明後日に控えた私たちは準備を追われていた。
競技はなんともなく終わりそうだけど問題なのは旗、、

『え?!まだ終わらないの?』
『明後日だよ』
『絶対賞取れないじゃん』

旗作りの人達も部活があったり、旗作り以外の人達は一切手伝わなかったのでもちろん間に合わない。
また、私達にとっては初めての旗作りで分からないことだらけなのもあった。
私も少しは手伝ったりしたけれどみんなよりは早く帰るような感じだったので特に何もはしてなかった。
けど、ここまで状況が悪くなると思ってなかった。

『犬飼。今日時間ある?手伝ってほしいんけど』

旗作りのリーダーである富永が顔色伺いながら言ってきた。

「特に用事ないから大丈夫!最後までするよ!」

富永をはじめ、色んな人達が声をかけてなんとか人数は揃ったけれど本当に作業が多い、、

『犬飼!次この色ね!』
「はいよ!」

先生達に無理を言って作業時間を伸ばしてもらったりしてなんとか完成に近づいていた。

『あとは龍の目!担任呼ぼ!』

私たちの旗は龍の絵でその目は担任に書いてもらう予定だった。
みんなは結構疲れきっていて、まだ周りの色が塗れてないところもある。

「私、担任呼んでくるよ!」
『俺も用事あるから行くよ!』

私と富永は職員室に向かった。

『今日は本当にありがとね、助かった』
「いやいや!完成するの嬉しいし!」
『明後日が体育祭だからやっぱ楽しみたいよな。』

中学校初めての体育祭。
そりゃ楽しみたい。私も富永と同じ気持ち。
旗作りでぎくしゃくしたけれど本番は何も無かったらいいな。

『おう、お前らー、そろそろ帰れよ?』
「あれ?!先生!龍の目描いて!」

担任の先生が帰る準備をしているところを捕まえ、文句言いながらも嬉しそうに教室に向かって行った。

「富永!先に行くからね!」

先生の後について教室に向かおうとした時だった。

『お、犬飼』

たまたま谷口先輩と尾道先輩に会った。
あの手紙以来、尾道先輩を見た。
けど、、目は合わない。

『犬飼達も体育祭の準備?』
『そうです!』

いつの間にか富永も後ろにいて、なぜか4人で教室に向かっていた。

「先輩達はどこに?」
『俺らもこっちの方向!用事あるんよ。』

と、谷口先輩の手には沢山絵の具の入ったダンボールがあった。
ちょうど私たちの教室の近くにある準備室から借りてきたんだろう。
気がつけば谷口先輩と富永が私達より先を歩いていて、私の後ろを尾道先輩がゆっくり歩いていた。