笑顔は柔らかいし、声だって聞いていて落ち着く。
手足長くて、身長も高い。
たぶん由良くんより少し高い。
黒髪サラサラ。肌もきめ細かい。
……羨ましい。
じーっと、竹内くんを観察しているとパチっと目があった。
ニコッと笑顔を浮かべて、竹内くんは私に向かってゆっくりと手を伸ばす。
え、と心の中で呟いた。
一歩、竹内くんが近づく。
思わずギュッと目をつぶる。
「じっとしてて」と小さくつぶやくようにそう言われた。
ふわり、柔軟剤の匂いが香る。
少ししてから、クスクスと竹内くんの小さな笑い声が聞こえてきた。
「リボンまがってた。佐々木って意外と抜けてるよね」
「えっ、あ、ありがと……」

