「はぁ?」
「わたしが先輩に遊ばれて捨てられないかって心配してるのか」
「……おい」
「それとも、チャラ男の史哉先輩に大事な幼なじみを取られるのが嫌なのか」
「おいってば」
「由良くんは、結局わたしのことが嫌いなの?好きなの?」
ずいっと由良くんを覗き込むと、由良くんは目を丸くしてパッと顔を逸らした。
不機嫌そうな顔で、なのになぜか耳は赤い。
そしてすごく言いにくいそうに、小さな声で途切れ途切れにこう言った。
「すっ、き、なわけ、ないだろ」
「……あっそー」
由良くんに好きじゃないと言われて、若干傷つくわたし。
そりゃあ、大事な幼なじみからそう言われたら、誰だって悲しい気持ちになる。

