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由良くんに幼なじみとして接することは、
彼にとっては辛いことなのかもしれない。
それはなぜか。
由良くんが、私のことを幼なじみとして見ていないから
……なんて。
「あるわけない。そんなこと」
そう呟いて、私はシャーペンをぎゅっと握りしめた。
家に帰ってご飯も食べてお風呂にも入って。
さぁ、あとは自由時間だーなんてベッドにダイブしようとしたところで、
英語の課題が出されていたことを思い出した私は、こうやって机に向かって英文読解中。
……ただ、これがまた難しくて……
「だぁぁっ、日本人の私が英語なんて分かるわけないじゃんか!」
文系の志保にメッセージアプリでヘルプを送ったけど完全スルーされている。

