「それを言うな、梨那…。梨那に言われると結構傷つく…」
…私に言われるとって、何で私限定?
「新也くん、そんな落ち込むことないで!雅人も料理ダメダメやもん。」
…いや、音羽ちゃん、それフォローになってないと思うけど…
「おい、音羽!お前余計なこと言うなや!」
「それを言えば、快斗だって料理出来ないよね?」
涼しい顔でご飯を食べているお兄ちゃんを見て、ニヤッと笑う綾乃ちゃん。
そんな綾乃ちゃんの言葉を聞いて軽くむせているお兄ちゃん。
「お前な、何でそこで俺に振るんだよ…」
「えー、私間違ったこと言ってないよね?」
その言葉にうっと詰まるお兄ちゃん。
お兄ちゃんもお兄ちゃんで、しんちゃん並みに料理はダメ。
唯一作れるのはおかゆ。
私が風邪引いた時は、昔から作ってくれた。



