…って、何考えてるんだろう。

ダメダメ、いっときの感情に流されるな、私。


優斗くんと私は住む世界が違うのだから。

いずれは、会うことが出来なくなるのだから。


私は頭を勢いよく横に振って、優斗くんのことを頭の片隅に追いやった。



だけど、その日の授業は結局優斗くんのことで頭がいっぱいになり、集中することは出来なかった…



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“キーンコーンカーンコーン”


はあ…やっと終わった。


私は授業が終わった瞬間に力が抜けて、机の上に突っ伏した。


疲れた…早く家に帰りたい。


それに、思ったよりも授業内容が簡単すぎてつまらないんだよね。


するとその時、前の席の子が話しかけてきた。

「あ、あの…!」

「私に何か用?」


話しかけられたことに内心びっくりしながらも、いつものトーンで聞き返す。