梨那side♬


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いつも通り、今日の学校の様子など、たわいないことを色々聞いた。


だけど、優斗くんは突然、何か改まったようになった。


「……なあ、梨那。」

「…どうしたの?そんなに改まって…」


「…俺に、梨那の過去を教えてほしいんだ。きっと、話したくないようなこともあるのは分かってる。だけど、それでも俺は、梨那のことをちゃんと知りたい。」


……優斗くん。


確かに私の過去は、どろどろに黒ずんでいて、出来ることなら話したくはない。


でも、私のことをちゃんと見てくれて、誰よりも大切にしてくれる優斗くんになら。


優斗くんの真剣な眼差しに、私も覚悟を決める。


「…ありがとう。そんな風に想ってくれて。私は綺麗な人間じゃないけど、聞いてくれる?私の過去を。優斗くんには私のことを知っていてほしい。」


私は、一つ深呼吸を吸ってから話し始めた…