ほんとは本を読みたいんだけど、まだ本調子じゃないからダメって言われたんだよね…


私がいつも読んでる推理小説は、小さい文字がびっしり。


体調が悪い時には、あんまりそういうのは良くないみたいだから。


コンコン


しばらくして、ドアをノックする音が聞こえた。


「はーい。どうぞ。」

「梨那、昨日振り。調子はどうだ?」


声をかけて入って来たのは、やっぱり優斗くん。


だけど…


「あれ?今日は一人?茉依達は?」


「ああ。いつも私達と一緒だから、今日は一人で行ってくればって。何?もしかして俺一人じゃ不満?」


優斗くんは、ニヤッと笑って聞いてくる。


「ふ、不満じゃないよ…!えと、嬉しいです…」


あー……

焦ってつい本音が出てしまった…


恥ずかしい……//