「ごめんごめん。梨那があんまりにも可愛いから。」
優斗くんはそう言って、私の頭を優しく撫でた。
「…もうっ!優斗なんて知らないもんっ。」
私はわざとらしく、プイッとそっぽを向く。
「…“特別な存在”。“叶わぬ恋”。」
……っ!!
それって………!!
「お前がクッキーと一緒にくれた花と葉っぱの花言葉。花言葉に自分の気持ちを込めるなんて、お前、俺のこと、相当好きなんだな。」
「…な!ち、違うもん!!」
私は負けじと言い返す。
悔しい……!
なんか、完全に優斗のペースだ。
「…へー。じゃあ、俺がここでお前のこと見捨てて帰ってもいいわけ?」
「…!やだっ!優斗くん、私をおいていっちゃいやっ!!お願いだから、私のこと見捨てないで……」
私が涙目で優斗くんの瞳を上目遣いに見つめる。



