梨那side♬


あれからどれくらい経ったのだろう。


お昼頃に起きて、一日中ぼーっとして、彰が帰ってきたら犯される生活。


今日も何度目か分からない朝を迎えた。


きっと、もう一か月以上は経ってるだろうな、なんてぼんやり考える。


「梨那、起きたの?おはよう。」


ゆっくり身体を起こすと、聞こえるはずのない声が聞こえてくる。


「…彰。なんでいるの。仕事は。」


その姿を視界に捉えると、静かに問う。

「今日は一日梨那と過ごしたくて、お休みをもらったんだよ。それに、たまには僕も疲れちゃったから、お休みがほしかったしね。」


「…そう。」

にっこり笑って言う彰に、私は一言だけ素っ気なく返した。


「梨那、どこかにお出かけしたくない?」


…お出かけ?

どういう風の吹き回し?