しかし、三人は渋い表情のままなかなか話そうとしない。


しばらくその場に沈黙が流れる。


やがて、口を開いたのは、それまでずっと黙っていた甲斐だった。


「…そうだね。私達から話せることは少ないよ。私達が…いえ、梨那が他人と必要以上に関わろうとしないのは光がある瞳を持った人間が好きじゃないから。」


「光がある瞳を持った人間…?」


涼太はなんのことか分かっていないようで、眉を潜めている。


俺も詳しくは分からない。


でも多分梨那は…


「…そうね。はっきり言ってしまえば、梨那には簡単に癒すことが出来ないほど大きな闇を抱えている。」

「「…!」」


予想はしてたけど、それ以上ってことか…


「だから、光ある表の世界の人間ばかりが通うこの高校で、必要以上に他人に関わることを梨那は嫌う。」