梨那はどんな格好をしてても可愛いよ、と言いながら私の額に口付ける私。


ほんと、こいつの私への愛は異常だ。


私を手に入れるためならなんだってする。


何人人を殺したって構わない。


私と一緒にいられればそれでいい。


こいつの頭の中の9割は私だ。

残りの一割は仕事。


何をやっているのかは知らない。


前に一回調べようとしたことがある。


だけど、どんなに調べても出てくる情報は、性別、名前、年齢のみ。


普通の人はもっと色々と出てくるんだ。


どんな仕事をしているとか、通っている学校とか、住んでいる場所とか、家族構成とか。


それが出てこないってことは、ハッキングの技術が私より上ってことだ。


彰は、私を助手席に乗せると、自分は再び運転席に座って車を走らせる。