何故だが優斗くんの顔を見ると、前の自分に戻りそうになってしまうような、そんな感じがするんだ……


眩しすぎる笑顔や、切なそうな顔を見ていると特に………




だから、今は絶対に振り返らない……


だって、見なくても、さっきの優斗くんの声を聴いただけで分かるから……




優斗くんが、切なそうな顔をして、私の方を見ていることが………ーーー




「…っいや、何でもない…。」

「そう?だったら私、行くね!茉依達待たせてるから。」


私はそれだけ言うと、手だけ振って自分の教室へと戻った。








優斗くんが、私が自分の前からいなくなってしまうのではないか、と不安を感じて、泣きそうな顔をしていたとは知らずに…………ーーーー