あれは相当甘かった覚えがある。
私もどちらかといえば甘党だけど、あれは流石に甘すぎた。
「…へえ。さすが梨那だな。ありがとな、わざわざこんなにたくさん作ってきてくれて。」
相変わらず眩しい優斗くんの笑顔。
変わってないな…
いや、変わってるのは私だけなのか………
「ううん、どういたしまして。でも、もし不味かったりしたら無理に食べなくていいからね。」
「いや、全部食べるよ。なんたって梨那が俺のために作ってくれたんだからな。それより…」
優斗くんはそこで一旦言葉を切ってじっと一点を見つめる。
…ああ。
私は優斗くんが何を聞きたいのか何となく分かった。
「これって、何かのお花か…?」
優斗くんが言っているのは、袋の外側に付けたお花のこと。



