…手伝ってもらえて嬉しいのは分かるけど、天使って…
大袈裟すぎでしょ…
しかも、音羽ちゃんの目がすごくキラキラして見えるんだけど…
「…音羽ちゃん。天使はちょっと…いや、かなり言い過ぎ。」
「いいや!言い過ぎなんかやないで!梨那ちゃんは私だけやない、みんなにとって天使みたいな存在なんやで?」
と力説してくれる音羽ちゃん。
……みんな、私を美化しすぎだよ。
ほんとは、ここにいる誰よりも悪魔に近い存在なのに………
だけど、もちろん音羽ちゃんには私の心の声は届かない………
ちょうどその時、ガチャッとリビングの扉が開いて、美里ちゃんが姿を現した。
「ごめん、音羽!思いっきり寝坊した!」
そう言って、胸の前で手をパチンと手を合わせる美里ちゃん。



