「…そうか。じゃあ、8月6日にある花火大会に一緒に行かないか?」


「…いいけど、茉依達と一緒じゃないと。私、外出する時は、茉依達か、家族かと一緒じゃないとダメって言われてるから。」


私もかなり強いから大丈夫だけど、お兄ちゃんたちからの命令は絶対だし、茉依達はボディーガードのようなもの。


私に比べれば弱いけど、それでもその辺の男よりはずっと強い。


「…分かった。じゃあ、縄倉達も来てもらってもいいか?」


優斗くんが茉依達の方へ視線を移す。


「梨那が行くって言うなら、私達はついて行くまでだから。」


茉依の言葉に、頷くまなと凜ちゃん。


「じゃあ、決まりだな。」

「私も予定に入れておくね。」


そう言って、完璧な笑顔を貼り付ける。

茉依達ですら気付かない。


我ながら、前よりも上手くなったと思う。