それはいい意味と悪い意味で両方。


これを自分で言うのも恥ずいが、いい意味では、笑顔が増えた。


俺と出逢う前までの彼女は、縄倉たち以外とは必要以上はあまり会話をしないって、俺たちのクラスでも有名な話だった。


そして、彼女達を見た人は大抵同じことを言う。


“あそこの四人には独自のオーラがあって、あの四人だけの世界観がある”


って。


話しかけると愛想良く返してくれるけど、あまり他人に関心がなさそうって言っていたやつもいた。


だけど、今では、梨那にとってその他大勢だった俺に、良く笑いかけてくれるようになった。


悪い意味で言うと、笑顔も増えたけど、切なそうな表情をする回数も増えた。


多分、他の人には分からないと思う。

彼女がそんな表情をするのは、ほんの一瞬だから…