だけど、ここで俺があっさり言っちゃったらつまらないでしょ?


「……享。」


いつも低めだけど、さらにワントーン低い声で秀が僕の名前を呼ぶ。


「……ああ。言わなくても分かってるよ。」




“仕事より梨那を優先させてここに住むからには、必ず梨那を守れ。

そして、あいつを捕まえて、5年前のあの出来事に必ずケリをつけるんだ。”


…だろ?


僕は、そういう意味を込めて秀の目をじっと見つめる。

すると、さっきとはまた違う笑みを見せる秀。




「…頼りにしてるぞ、“skymaster”の副隊長さん?いや………ーーー













ーーー………我が弟よ。」



「もちろん、大切な妹を守るためならなんだってやりますよ、隊長さん。いや………ーーー



























ーーーー…………兄さん?」