「…それ、どこの誰ですか?」


沈黙を破って言葉を発したのは、いつになく真剣な顔と声の享。


「…桜川高校一年A組、望月 優斗。」


梨那と同い年か…

だけど、梨那は確かB組だったから、クラスは違うな…


俺は、頭でそんなことを考えながら、超高速でパソコンのキーを打っていく。


カタカタカタカタ……

カチッ


「出た……」

「…で?」


「望月 優斗。16歳。5月9日生まれの牡牛座。桜川高校一年A組。成績優秀、運動神経抜群。父、母、弟の四人家族。父親は医者、母親は看護師。弟は二つ下の千歳台中学の二年生。あまり人とは関わらないタイプだが、親友が一人。同じ一年A組の山崎 涼太。小学生からずっと一緒の腐れ縁…と。ざっとこんなもんだな。」


俺は、調べた基本情報をざっくり読み上げる。