この状況を見たら、梨那は驚くだろうな。


鋭い人は気づいたかもしれないが、梨那の前ではためだった明晴は敬語に、敬語だった一誠はためで話している。


まあ、二人ともこっちが素なんだけどな。


「…一誠、なんなら変わるか?」


いつも通りの無表情で一誠に聞いてみる。


すると、はあとため息をついた一誠。


「いや、無理。梨那が可愛すぎて、理性を保てる自信がない。俺、まだ生きてたいから遠慮する。」


…賢明な判断だな。

理性を保てなくなって、少しでも手を出そうものなら、ここにいる全員に殺されるからな。


「秀にぃ、ギューとして、おねがい…」


大人しくなったかと思ったら、また上目遣いにウルウルとした瞳で見つめてくる梨那。


…さすがの俺にも限度というものがある。




いくら梨那がーーーーだったとしても。