私は、校舎裏の駐車場からシュウくんの待つ校門に向かう。
…みんなのおかげで痛みもだいぶ和らいだけど、まだ少しだけ痛くて、歩き方が変になってしまう。
……無理しすぎちゃったかな…?
そんなことを考えながら、校門に向かって歩いていると、シュウくんが走ってきた。
「カナ!!!……足どうしたの?」
「あ、シュウくん。ちょっと捻っちゃって。」
「いつ?」
「山登りしてたら、ガタガタ道で…。
でも、大丈夫だよ!だいぶ痛くなくなったから、もうそんなに心配しなくても………」
「心配しかないよ!骨は?本当に大丈夫なの?」
「うん。陸上部の樹くんが対処してくれたから、心配ないよ!」
「樹くん……?」
「うん。陸上部で長距離走ってるんだって。」
「カナ……。捻挫してからどうやって登ったの…?」
「えっと……。樹くんが、おんぶしてくれたの。」

