「…香菜子、本当に大丈夫?」


「うん。みんなの足引っ張ってごめんね…。」


「そんな謝んなってー!みんなで上がれなきゃ意味ないだろー?」


そう優しい声をかけてくれる加藤くん。


「うん。…ありがとう。」


普段こんなに坂道を歩くこともないし、体育のランニングでも最後にゴールするような私だから、
今の状態でも結構限界ではあるけど、どうしてもみんなに迷惑をかけたくないし、
一緒に頑張ろうって声掛けてくれるのが嬉しくて、まだ頑張れる。と自然と思えていた。