「……シュウくん。朝早いのにありがとっ!」


そんなことを言いながら俺の方を向くカナ。この小さい身長のせいで、可愛く上目遣いになる。


「ううんいいよ。…俺も朝くらいは一緒に行きたかったし。
帰りは、門の所で待ってるね。」


「うんっ!」

可愛く返事をする俺の幼なじみ。



「じゃあ…行ってきます。」


名残惜しそうに繋いでいた手を離し、俺に手を振る。


「行ってらっしゃい。」


そう返し、バスの方へ走っていくカナの背中を追う。


この異常な程の溺愛は、俺なりの愛情表現。


…この想いがいつかカナに届くように、俺は今日もカナに恋心を抱きながら、愛情を注ぐ。