……あぁ、可愛い。行かせたくないな。
なんて言葉が俺の頭の中を占める。
いつからだろう。こんなにもカナを独り占めしたいと思うようになったのは…。
俺たちの間にある“学年”という壁は、いくら幼なじみでも乗り越えられない。
校外学習も、修学旅行も、文化祭も、体育祭も…。
できることなら、同じ学年で、同じクラスで、カナの周りに変な男が付かないように、ずっと隣で過ごしていたい。
そんな思いも、学年の壁が遮る。
高校生になって、カナは一段と可愛くなった。スカート丈も短くなったし、髪の毛にまで気を使うようになった。
その分焦りを感じて、周りに見せつける溺愛度も高くなっている俺。