校外学習当日。


「シュウくん。…荷物大丈夫かな?」


「もう3回も見たから、大丈夫。」


相変わらず荷物確認は俺の仕事。

班に男が3人もいるなんて、カナが忘れ物をすればここぞとばかりに男が近寄るだろう。

いつもに増して入念に確認をした。



「じゃあ…集合時間早いから、先に行くね?」


「一人で行ける?」

色んな意味で心配すぎる俺はカナに聞く。



「行けるもん。」

強気で返すカナ。

まだ朝の6時30分。今日は、バスの出発時刻に合わせて集合時間も早い。



「本当に行ける?…いつも手繋いで行くのに、今日は繋がないで大丈夫?」


心配で仕方がない。