お大事にどうぞ。


看護師の作り笑いに送られ女は処方された薬を無造作に鞄に突っ込んだ

私はもう何年何回と同じ事を繰り返してるのだろう…
もう慣れたもんでこの殺風景な生活も前までは苦痛でしか無かったが今ではこの生活自体が私の基盤になっていた…。

そうこの生活が少しでもズレよう物ならまた私の心は少しずつ壊れて行くのだろう。

野上真咲(のがみまさき)
18歳今日も薬漬けの毎日です。



始まりは本当に些細な…

事些細な出来心でした
当時中学一年生の事。

中学入学式早々胸が高鳴った今まで着ることのなかった制服。
ランドセルからスクールバックへ。

何もかもが新鮮で無垢な少女にはその全てが刺激と楽しみに変換されていた

私は地元の中学に通い馴染みの顔も学校には沢山あった何も怖くは無く正直当時は登校が遊び感覚でさえあった



入学初日
私は親友の光(ひかり)と愛深(まなみ)と登校した

先に近所に住んでる光と会った
昔からの幼なじみな筈なのに制服を着ている親友を見ると何だか照れにも似た感情を覚えた。

「真咲ちゃんおはよ~」光が眠そうな顔で挨拶をしてくれた
「光ちゃんおはよ。眠そうだね~笑」私も応えた
私今日緊張し過ぎて全然寝れなかったの…
ははっ光ちゃんらしいね!
遅れて愛深が後ろからやって来た
「お二人さんおはよ」
「おはよ~」
親友2人がやっと揃った。

あぁこれから毎日こんな光景が見れるのか嬉しいな…
私は浮かれる気持ちが抑えられなかった

学校にも着き沢山の新入生とその親御さんが居た
私達は親は仕事で来なかったので足早にクラス表を見に行った

しかし、新入生の私達に大きな壁が早くも打ち当たった。

クラス表は私と愛深が同じクラス光1人だけ別のクラスと言う表記が記されて居たのだ…。
そう、此処が私の苦痛の幕開けだったのかもしれない。

私と愛深は複雑な気持ちで同じクラスになったにも関わらず喜べずに居たそう私達は3人で揃わなければ意味が無いのだから。

光の表情にもショックの色が隠しきれなかった…
一旦新しく分けられた教室に戻り席へ着いた
そして入学式が始まった光の姿を探したが何処にも見当たらない…
光はその日早退してしまったのだ
私達はその事実を知り複雑な気持ちは増える一方だった
光の事を思うと朝浮かれていた自分がとても恥ずかしく感じてしまった

次の日光の姿は無かった当時携帯等は持ち合わせていなかった私達はお互いの状況を確認するには家に行くか学校で知るかしかな無かったしかし、私は家に尋ねに行く勇気も無かった…光の悲しみを余計に掘る気がしたからだ。

入学して三日目ようやく光は登校出来たがクラスに馴染めずその日も早退してしまった。
私は初めてそこで中学校はシビアな世界なのだと思い知った…違う学校からも学生は集うわけで少しでも休めばクラスに馴染めなくなって行くのは必然的だった。