−星夜side−

「さすがにまだ夜は寒いな…。」

お気に入りの桜を見たくていつもと違う道を使い、倉庫に向かっていた。

もうすぐ4月とはいえ夜はまだ冷えるため、いつもより遠回りの道を選んだことに後悔していた。

「少しとばすか…。」

寒さからはやく開放されたいとバイクのスピードをあげる。

少し先にピンクの花が見えてきた。

大きな桜の木がある公園の横にバイクを止め、中にはいる。

周りの街灯で照らされた桜はとても輝いており、心が落ち着く。