「…アハハハハハ!!」

気味悪く笑う女を弱々しい目で見る少女。
ひとしきり笑い終わると、女は少女を睨みつける。

「当たり前でしょう?なんであなたがこの家の跡取りなの?まともに戦うこともできないくせに。ただ守ってもらうしかない女が。」

コツコツとヒールの音を鳴らし、少女の前まで歩いていく。

「うっ…。」

ガッと少女の髪を掴み、顔をあげさせる。

「私はあんたに消えてほしいのよ。この世からね。生きているかぎりあの人はあんたを選ぶ。」