「れ、…れんくん」 ギコギコと音がしそうなぎこちなさで、やっと下を向くと、廉くんはいつのまにかすやすやと眠っていた。 えぇ……。 わたしは脱力すると同時に、なんだかほっとして、廉くんの寝顔を眺めた。 まつ毛長いな。 鼻筋、綺麗。 やっぱり、整った顔。 でも寝顔は、可愛いんだ……。 今日、初めて知ったことに、 思わず、ふふ、と笑う。 このまま、ずっと…… そんなのわたしのセリフです、廉くん。 ……その願いが叶わないからこそ…… ・ ・