「れ、れんくん」



驚いた声を上げると、廉くんは仏頂面で、



「これ、どーしたの?」



まだわたしのサイドポニーの先っぽを指先でつまんで、ぴょんぴょんと引っ張ったままだ。


そのことを尋ねられると、わたしは思わず頬をゆるゆるに緩めてしまう。



「あの。

……同じクラスの子が、やってくれたの。

クラスの女子で、お揃いの髪型……」



たぶん、口調から嬉しさが滲んでいたと思う。


そんなの生まれて初めてで、わたしもクラスの一員って認めてもらえたみたいで。