5時からはじまる甘い罠。





それで、放課後2人でやっていることは秘密になったわけだけど。


廉くんは、学校で会っても、ひとりでいるわたしに、



《次体育なの?》



友達のように自然に話しかけてくれる。


廉くんに話しかけられると、ほんとうはすごく嬉しい。



まるで、暗闇を独りぼっちで歩く中に、光が差すみたいな……


……なのに、わたしにとってはつらくもあった。