なにも言えずにいると、廉くんはアイスティーを一気に飲み干す。 そしてため息をついた。 ピクリとするわたしに、唇を尖らせて、 《……まあ、俺は別に周りに知られようとどうでもいいから、あんたの好きにすればいいんじゃん?》 その投げやりさに、嫌われたんじゃないかと不安になってしばらく廉くんと見つめ合う。 ……彼はふっ、と笑った。 《あんたはたまによくわからないことで悩むよね》 あんま心配しすぎなくていいから、という廉くんは、やっぱり優しかった。 ・