5時からはじまる甘い罠。



……そっか。


わたしは不思議に思った。


諦めてなんていなかったのか。


必死にそう言い聞かせていただけで、本当のわたしは……


そう思うと、胸の中に温かいものが広がる気がする。


ひとりぼっちだと思っていた。この先もずっと。


それでも少なくとも、目の前のこの人は、知り合って間もないわたしに、真剣に言葉をかけてくれていることに気づく。