5時からはじまる甘い罠。




「なーに、廉。

まさかこんな、ちょっと喋ってただけで、やきもち焼いたなんて言わないよねえ?」



「焼いたに決まってるでしょ」



廉くんがはっきりと答えて、わたしは驚いて廉くんをみた。



「そうなるってわかってて、わざとこんなことしておいて、何言ってんだ?」



お友達はあ、やっぱばれてた?と肩をすくめた。


栞菜も、と廉くんの視線がこちらに移って、血の気が引く。



「こんな試すようなことするなんて、心外。

どういうつもりなの」



まごつくわたしに、お友達が割り入る。



「栞菜ちゃんは不安なんだって。

お前がいつもカッコつけてるからー。

もっと愛しの彼女、安心させてあげなきゃねぇ?」