2度目のキスは、息つく暇を与えないほど激しかった。



俺の普段抑えている情熱の片鱗が、彼女にバレてしまうような。






「……廉くん、あの」



「ごめん、栞菜。諦めて」



もう限界、と囁くと、目の淵まで赤くした彼女。



「廉くん……、ずるい」



俺はにやりとして、



「でも好きなんでしょ?」



と首を傾げた。



「…っ……意地悪……!」







俺は彼女の顎を指先で持ち上げると、教えてやった。



「……俺はお前にそう言われると、もっといじめたくなるんだよ」



栞菜は、眉をひそめて黙り込んだ。




そんなことで引いてたら、この先もたないよ。



俺は微笑んだ。



どれだけお前にベタ惚れなのか、



これからじっくりと教えるつもりだから。



わずかに光を灯すケーキのろうそくを吹き消す。



部屋は暗闇に包まれて、世界が2人だけのものになった。






END