5時からはじまる甘い罠。




嫌なわけないだろ。


俺は内心即答する。


嫌じゃないから、困るんだ。


いい加減俺は、このど天然な小悪魔に腹が立ってきた。


俺が昨日からこれだけ、あんたのために我慢したり焦ったりしているのに、


この可愛い女の子ときたら、そんなことなんにもわからずに、さっきから俺を刺激するようなことばかり言う。



「……栞菜。

あんまり無防備だと、すぐに、食べられるよ」



ついに本音が口からこぼれてしまう。


ああ、俺はなんて我慢のならないやつなんだろう。


栞菜は、ぽかんと首を傾げた。



「廉くん、お腹空いてるの?」