5時からはじまる甘い罠。




「なにしてんの」



その一声に、わたしの腕を掴んでいた力が緩んだ。



「……あ」



「いや…」



取り囲んでいた男子が、まわりから離れていく。



「そいつ嫌がってない?」



いつも、いつも、助けてくれる。


綺麗な顔には似合わない、きつい声をかけているのは、



「……廉くん」