そしてもう少しで私の番がまわってくる。

「 次ー。 楠。」

静かに椅子から立ち上がる。 少し手が震えていた。

「 く、楠 雫 です...。 好きな教科は美術です。特技は、特にありません...。 目標は........ 」

しまった。 頭が真っ白になってしまった。 さっきまで考えてたのに。 どうしよう。 思い出せ思い出せ。

周囲も少しざわついていた。

「 あ、えっと......。 」

恐怖のあまり雫の目から涙がこぼれた。
無理なんだ。私なんか。ずっと一人だったし。中学でも...どうせ 無理 な ん ......

「 楠さん! 」