― 貴方はもう二度と会えない大切な人になんて伝えますか? ―

私は自分のことが大っ嫌いだ。 この世で一番嫌いなものは何って聞かれたら 「 自分 」って答えるくらい。 来世は超絶可愛い人になれますように。

そう思いながら髪型を整えながら私は鏡に向かって小さく呟いた。
今日は中学の入学式。私もいよいよ中学生だ。
人見知りが激しくて男性恐怖症な私は小さい頃から独りぼっちのことが多かった。だから、中学ではたくさん友達を作って、素敵な思い出を作るんだ!

「 雫! 時間よ!」

やばい。 そろそろ家を出なきゃ。
私は急いで鞄を持って玄関へ向かった。玄関には家族である猫のみるくがいた。

「 お母さん、行ってきます
みるく、行ってくるね 」