私が朝 泣いた理由

私は帰り道を全く覚えてない。



ずーっと先輩が手を握ってくれた瞬間を思い出してた。



そこだけ繰り返し。



思い出す度に




ドクン





ドクンって…





私の心臓が大きく脈打った。








「カオル?どうしたの?おーーい!」



優香に声をかけてもらうまで部屋に入ったことすらよく分かってなかった。