「啓志郎くんは、卑怯なことが一番許せない人ですから」
『マイラ様が卑怯だと仰るのですか?
貴女、ご自分が何を仰ってるのか分かっているのですか?』
あたしを咎めるような強い口調だ。
でも、こっちだって退くわけにはいかない。大人しく泣き寝入りだけはしない。
大きく息を吸ってから言った。
「そちらから見たら些細な仕事でも、あたしには大事なんです。
もし仕事を失ったら、ショックで、啓志郎くんに泣きついちゃうと思います。
そしたら、啓志郎くん、マイラさんのことどう思うでしょう」
『それは…』
マネージャーは、言葉に詰まった。
「これ以上、あたしに関わらないで下されば、今回のこと、啓志郎くんには何も言いません」
マイラ姫。
啓志郎くんが好きなら、正々堂々と啓志郎くんに向き合うべき。
信号が青に変わった。再び駅に向けて、早足で歩き出す。
少しの沈黙のあと、マネージャーは、ふーと、ため息をついた。
『承知しました。今回のお話は無かったことに致しましょう』
「はい。失礼致します」
語尾がかすれた。タンカ切ってしまった。
電話を切ってから、手が震えた。
マイラ姫、怒らせちゃったかな?
タウン誌の連載は守れたかな?
無理かな?
無理ならまた、一から頑張ればいいんだ。
強くなったな、あたし。
『マイラ様が卑怯だと仰るのですか?
貴女、ご自分が何を仰ってるのか分かっているのですか?』
あたしを咎めるような強い口調だ。
でも、こっちだって退くわけにはいかない。大人しく泣き寝入りだけはしない。
大きく息を吸ってから言った。
「そちらから見たら些細な仕事でも、あたしには大事なんです。
もし仕事を失ったら、ショックで、啓志郎くんに泣きついちゃうと思います。
そしたら、啓志郎くん、マイラさんのことどう思うでしょう」
『それは…』
マネージャーは、言葉に詰まった。
「これ以上、あたしに関わらないで下されば、今回のこと、啓志郎くんには何も言いません」
マイラ姫。
啓志郎くんが好きなら、正々堂々と啓志郎くんに向き合うべき。
信号が青に変わった。再び駅に向けて、早足で歩き出す。
少しの沈黙のあと、マネージャーは、ふーと、ため息をついた。
『承知しました。今回のお話は無かったことに致しましょう』
「はい。失礼致します」
語尾がかすれた。タンカ切ってしまった。
電話を切ってから、手が震えた。
マイラ姫、怒らせちゃったかな?
タウン誌の連載は守れたかな?
無理かな?
無理ならまた、一から頑張ればいいんだ。
強くなったな、あたし。

